お待たせしました。有機農協のネットショップ有機市場再開しました。 北海道有機市場

はるか農園(三浦 賢悟)・千歳市

有機圃場面積:1830a 認定団体・認定番号:ACCIS・A08-071101
玉ねぎ、じゃが芋、大根、きゃべつ、ケール、レタス、リーフレタス、ブロッコリー、とうきび、ヤングコーン、にんにく、にんにくの芽、米

みらいすくすく通信第457号で紹介(2020.7)

 三浦さんは帯広生まれ。札幌での学生生活を経て、東京で就職します。東京で会社勤めというくらいですから、自分が農家になるという考えは当初は全くなかったといいます。
 「単純に安心で美味しいものが食べたかった。それから学生時代、家庭教師なんかやっていると、アトピーの子が非常に多い、そんなことが気になっていました。」東京から戻り、知人の薦めもあって農業という選択肢もあるなと思うようになります。それが次第に大きくなってきた時、酪農と養鶏も営む千歳の農場で研修ができる機会がたまたまあり、トントン拍子で農業の世界の入り口に立つことに。しかし、そこには新参者への洗礼が待っていました。「酪農の現場では、いかに安く、いかに乳量を増やしていくか。そして乳量が少なくなるとあっさりと処分されていく。鶏も一緒。いかに少ないエサでどれだけ卵を増やすか。そうせざるを得ない、生産量ありきの実状というものがショックでした。しばらく悩みました」牛の現実、鶏の現実というものを目の当たりにして、生きもののあり方、野菜のあり方は本質的にはどうあることがいいのだろうか、という真っ直ぐな思いが湧き上がります。農家になろうということではなく、有機野菜を作ろうという決意が固まり、“生命” への探求が始まりました。
 野菜の栽培方法には、有機農法以外にも、肥料すら用いない自然農法と呼ばれるものや、動植物や天体全体の作用を活かそうとするバイオダイナミック農法などさまありますが(※有機野菜にだけ第三者による検査認証があるという点で意味合いが異なります)、三浦さんも本州の自然農法の農家を訪ねたことがあり、考え方に非常に影響を受けたといいます。鶏を飼っているから堆肥は基本は鶏糞だけですが、それでも土を見て入れないこともあるそうです。「農法に拘りはありません。ただ生命がどう生まれどう育つのがよいのか、本当のところが知りたい、そして実践したいんです。」
 ここ東千歳は南から潮風が通り火山灰が混じる小高い丘。ケールを原型にブロッコリー、キャベツと派生していったアブラナ科の野菜は地中海沿岸が原産ということを考えると、それらの野菜が美味しいというのも頷けます。この場所は研修先が用意してくれて、トラクターなども提供してくれたそうです。はるか農園でも研修生を受け入れ、先日若者が独立していきました。「先達や周りの応援があってここまで来れました。この辺は新規就農できる場所が少なくなってきてはいますが、自分もできる範囲で応援をしたい。」
 野菜は私たち人類よりはるかに長い年月の中で、身動きができない中でも種を残していく驚異的な能力を身につけてきました。色付くことで種が熟したことを動物たちに伝え、甘い果実を食べさせてその種を糞という栄養とともに大地に種を撒かせるといったこともそのひとつ。病気や障害なども、そういった野菜からのサインといっていいでしょう。人間のアトピーやアレルギーだって、体からの異物混入のサインとも受け取れます。「じゃがいもが健康に育っているのを見ると、もうこれ以上肥料はいらないよ、というのがわかります。地域の方には、有機野菜を当たり前に食べてもらえれば、と願っています。」
 生命への愛情、そして探求を深める三浦さんの思いに応えるように、今年もじゃがいもの星型の花が、千歳の丘に輝きます。

目次
閉じる