お待たせしました。有機農協のネットショップ有機市場再開しました。 北海道有機市場

川合農園( 川合 孝俊 )・栗山町

有機圃場面積:298a 認定機関・認定番号 日本有機農業生産団体中央会・101091701
玉ねぎ

みらいすくすく通信第511号で紹介(2021・07)

 有機タマネギは貴重です。タマネギは「日本人における野菜の摂取量ランキング」(2015 厚労省)で第2位。どんな料理にも使いやすい万能野菜といえるでしょう。よく食べられるということは「安さ」が求められ、故に大量生産、作る側も一般的には専業農家となります。一方で、タマネギは雑草に弱いという特性があります。北海道のタマネギの慣行栽培の農薬使用回数は30回と、決して少なくはありません。機械化の発達で重労働は軽減されましたが、農薬の大量投棄があって現在の大量生産が実現しました。タマネギは本来、大量生産できる野菜ではないのに安いイメージがついてしまった。価格的な実現が難しい分、有機タマネギはより一層貴重と言えるのです。

 孝俊さんの有機タマネギへの取り組みは、有機JAS 制度がスタートした翌年2001 年から始まりました。当時はタマネギ、長ネギ、種子用のホウレンソウを栽培していました。連作障害が出始め、調べてみると養分が過剰に残留していることがわかり、無肥料または肥料の投入を抑えると成育が持ち直したのです。ここで有機制度の始まりの時期に、消費者の有機野菜への期待も感じ取り、孝俊さんは有機タマネギへのチャレンジを決めました。

 最初の数年間は、土壌に肥料が残っていたせいかよく取れましたが、その後は病気や虫害もあって例年の半分、もしくはほとんど取れない年もあったそうです。ほとんど取れない上に、除草は広大な面積を収穫まで4 回。とにかく草取りが大変なため面積を増やすわけにもいかず、何度もやめようと思ったそうです。「化学肥料を入れれば玉の大きさもすぐ大きくなるが、有機肥料ではそうはいかない。SやMサイズではなかなか売れないし、目方も減れば売上も減ってしまう。理想じゃ食べていけないというのを実感したね」。それでも10 年ほど経ったころから、土壌が強くなったこと、それから技術が向上したことで収量が安定してきました。奥様とは、あきらめずに“つなげてきた
こと” が良かったね、と話しているそうです。

 裕二さんは3 人兄弟の末っ子。孝俊さんは後を継ぐのは子どもたちの自由という考え方で、裕二さんも一度は一般の職種に就職しました。それでも、「友だちも農業者、話すことも農業のこと」の環境で、幼いころからそして就職してからも農業の手伝いを続ける中で、「父親が夜遅くまで市場に野菜を売りに行ったり、冬期は出稼ぎに出るのを見て育ったので、このまま片手間ではだめだな」と、後継ぎになることを決めたのは自然な流れでした。

 周りでは、これまで有機JAS を取得していても、伝承の際に辞めてしまうという人も多いそう。「有機タマネギの草取りは本当に大変で、広さに対して物理的に難しいんです。うちも基本的にはこれ以上広くはできません」。裕二さんは三日月エリアでは最年少だそうですが、20数戸あった農家も地域の高齢化に伴い数年後には、一桁になると言われています。「思いも技術も“つなげていくこと” が大切ですね。父が現役でいてくれるうちは、できるだけ吸収したいと思っています」。

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