お待たせしました。有機農協のネットショップ有機市場再開しました。 北海道有機市場

佐藤農園(佐藤 京一)・岩見沢市

有機圃場面積:490a 認定団体・認定番号:JASCERT・A06-080701
ビーツ、ホワイトアスパラ、にんにく

みらいすくすく通信第510号で紹介(2021・07)

 江別出身で移転の多い環境で育ちながら、幼少期から野菜作り名人である祖母の自家製野菜と畑に触れてきました。その頃読んだ食品の安全の本に影響を受け、砂糖たっぷりの清涼飲料水やレトルト食品を避けるようになりました。西欧の童話で、親に捨てられた子どもがパンとチーズとブドウ酒の食事をとるシーンを読んでは「ブドウ酒」に憧れ、ワイン用のブドウを自分で作りたいという夢ができた少年時代でした。

 生計をしっかりと立て、自分は家族との時間を作りたいと願い、就職は医療業界を志し、臨床検査技師の道へと進みます。
そして看護師の奥様と結婚。夢見ていた日々が始まりました。しかし仕事は昼夜関係ないため、家族がすれ違うことが多くな
り、佐藤さんは悩みます。家族との時間を作るために選んだ道なのに。そして子どもを授かったことが決定的となり、家族との時間、子どもに安心なものを食べさせたいと、農家の道へ進む一大決心をしました。八紘学園での短期通学と農家での2年の研修を経ての一からの就農です。もともと無農薬で栽培していました。この頃有機JAS法が施行されましたので、数年後に認証を取得し販売拡大を見据えました。同じ岩見沢で有機農業を営む白石さんに有機農協を紹介してもらい、有機農協に参加し、有機農家の道を今に歩んでいます。

 最初は多品目栽培をしていましたが、現在は効率のいいものを厳選しています。肥料は牛糞堆肥をメインに使用し、鶏糞は畑中発酵。米ぬかを堆肥または鶏糞と混和で使用しています。防除(虫対策)はナシ。雑草も作物に害を出さない限りは残します。ビーツはよくネズミなどが食べるのでは?と聞いてみると雑草の茂みとか、ネズミの住みか側のビーツが食べられるのでまずそこからは離す。ネズミが隠れられるような草だらけにしない。するとトビとかに狙われるのを恐れてネズミが近づかないよ。

 最初は営業も苦手で売り先探しも本当に大変だったそう。ハウスもひとりで隣町から4 トントラックで何往復もして運んだり、朝まで除雪をしたり。また、今でこそ整備された就農補助金も当時は皆無。融資は最近支払い終えたといいますが、佐藤さんはこう言います。「辛くない。ぜんっぜん辛くない。サラリーマン辞めるときは本当に断腸の思いだった。でも今となってはそれが恥ずかしいと思えるくらい楽しくてしょうがない」。屈託ない明るい笑い声には、どんな状況でも人や境遇を決して責めることなく、どんな経験も未来へのエネルギーへと転化する懐の大きさが溢れていました。

 空知地方は今、ワイナリーがブームとなり、佐藤農園の周りでもブドウを栽培する人が出てきました。縁があり、期せずして佐藤さんもブドウを作るチャンスが巡ってきたのです。「無農薬ではなかなか難しい。でもいつか成功させたいね」。佐藤家の食卓を温かく囲む、そして多くの家庭を幸せで包むワインの実現。今までの経験は、その時のためにあった、そう思える日が来るのではないでしょうか。

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