みらいすくすく通信第451号で紹介(2020.5)
藤山さんは農業をはじめて25 年。多品目でやっていた時もあったそうですが、いろいろ試した結果、現在のやり方、銘柄にたどりついたそうです。選定理由は“収量があるから” と言い切ります。
ミニトマトの畑には、その試したあれこれがぎっしりと詰まっています。苗に沿って数mおきにしっかり支柱が建てられ、さらにその支柱をつなぐように、紐が地面から15cm間隔で高さ2m程まで水平に張られています。これは「斜め誘引栽培」といって、現在では最も多く収量の摂れる栽培法として多くの生産者に採用されているそうです。1 本仕立てにした木を真っすぐ上に伸ばすよりもさらに長く伸ばすことができ、1 段目、2 段目、3 段目と段ごとに密集して結実するミニトマトの特性を生かし、その段ごとに枝を水平に張った紐に繋ぎ留めていくことで収穫が非常に容易になります。雑草対策は根元にマルチを張り、外縁は機械でできるところは機械でと、効率化を図っています。そしてミニトマトで最も技術がいると言われるのが灌水と追肥。根元にチューブを走らせ行う灌水は、月に何回といった定期的なものではなく、葉の反り具合を見た上で行います。多くの経験と研究を重ね、1 本の木から数百の果実を初夏から秋まで、1 個でも多く、当然美味しく、そしてできるだけ能率よく摘果できる現在の仕組みが整ったのです。この畑のなんと美しいこと!
「はじめ10 年くらいはずっと貧しかったんです。当時は他の仕事(営業職)もしていて、意外とこなせていたので(笑)、農業をやめようと思ったこともありました。有機農業は確かに理想ですが厳しい道。30 歳頃に一念発起して農家として自立できるよう必死で勉強を始めました」安心で美味しい野菜を供給できたとしても、経営が成り立たなくては存続できません。収量にこだわる藤山さんの言葉が一気に重みを増します。安心で美味しくて、そして「持続できること」。それが藤山さんが辛かった初期の頃に痛感した大切なことです。
どんな野菜もはじめは二葉(リーフ)から力強く育っていきます。リーフファームの由来はその二葉になぞらえました。研究、工夫、努力の結実、リーフファームの野菜の到着まで、もう少しお待ちください!